idea factory from newspaper 2003 6 24
イラク復興(Iraq, rebirth)
「イラク復興、難航。治安悪化。」と聞くと、やれやれという気分になります。
イラクの主な産業が、石油産業、軍、治安機関だったとすると、
国が倒れれば、大量の失業者が発生します。
国民の多くが公務員だったとすると、
国が倒れれば、大量の失業者が発生します。
昔は、先進国でも、軍が失業対策の有力な手段とされた時代もありました。
軍が失業者を吸収していたという側面もあります。
また、失業者を吸収するために公務員として採用したという時代もありました。
国内に、特に産業というものがないと、
政治家は、資源を産業化し、資源を国営化し、
そして、国民を公務員として採用します。
これで吸収できない場合は、軍で国民を採用します。
それでも、吸収できないならば、警察等の治安機関で国民を採用します。
こうして、公共サービス部門が拡大します。
気候が穏やかで、水も豊富ならば、農業国家として食べていけます。
しかし、砂漠の国では、農業もむずかしいでしょう。
そうすると、やはり、石油産業を国営化し、
国民を公務員として採用し、
それで足りないならば、国民を軍で採用し、
それでも足りないならば、国民を治安機関で採用する。
石油産業も、軍も、治安機関も、失業対策のようなものだったのでしょう。
結局、イラクの治安を安定化させるには、
同じような失業対策をするしかないということになります。
昔は、東西貿易の中継で、国民が食べていけた時代もあったのでしょう。
イラクに文明が栄えた頃には、石油資源は利用されていなかったでしょうから。
現代で、国民が食べて行くには、
資源国家、農業国家、観光国家、工業国家でしょう。
将来的には、知的財産国家もあり得るでしょう。
今のところ、イラクが該当するのは、
資源国家でしょうか。
地球温暖化の影響で、地球環境が大きく変わって、
砂漠地帯が、温暖な地域になる可能性も、ゼロではないでしょう。
そうすれば、イラクは、農業国家としても、食べていけます。
はるか昔は、ピラミッドのある地域は、温暖で豊かな地域でしたので、
地球環境が、昔に戻ることもあり得ます。
そういう意味では、イラクにとって、
地球が、どんどん温暖化していって、地球環境が激変するということは、
望ましいことでしょう。
だから、このまま先進国が、地球温暖化を推進してくれることを、
希望するかもしれません。
そうすれば、資源国家と農業国家になれます。
先進国は、気候が、多少、熱くなったり、寒くなったりしても、
科学技術で対応できるでしょう。
ところで、日本は、逆に資源が少なくて困っています。
日本は、海洋国家ですので、海洋資源に活路を見いだすしかないでしょう。
海洋資源とは、海底資源と海洋牧場のことです。
大陸棚の海底に転がっている資源を利用することでしょう。
しかし、これには利用するに当たって、高度な技術が必要でしょう。
石油と違い、高度な科学技術が必要でしょう。
また、牧場は、陸地に作るというのは、固定観念で、
海の中に牧場を作ることもあり得ます。
魚の養殖のような小規模なものではなく、
もっと大規模なものです。
湾内に作るのではなく、海中に作ることも考えられます。
しかし、これもまた、高度な科学技術を必要とするでしょう。
新聞の片隅に、こんな記事がありました。
電力会社が、メタンガス発電を事業化するという記事でした。